ヘルシンキのトラムに
初めて乗ったとき
少し戸惑った。
誰も改札機に
チケットをタッチせず
そのまま乗車していたからだ。
(画像出典)https://www.hsl.fi/en/newzones/zones
無賃乗車なのかと思ったが
そうではないらしい。
ヘルシンキの公共交通機関(HSL)は
ネットアプリが一般化していて
地元民の多くはスマホのアプリで
シーズナルチケット(エリア乗り放題)
を購入しているようだ。
(無賃乗車もいるかもしれないが
見つかれば罰金)
だから乗客は乗るだけ。
タッチもしない。
「キャッシュレス」で
「チケットレス」で
「タッチレス」
日本でも電子カード(電子マネーアプリ)で
改札を通ることができるが
タッチレスではない。
「タッチしなくてもよい」と
シンプルな仕組みにしたのがスゴい。
スマートな考え方だと思う。
実際に体験してみると
タッチがなくなるだけで
かなり便利。
チケット購入やお釣りのやりとりがないから
乗客の乗り降りのスピードがとても早い。
トラムだけでなく
地下鉄もアプリ利用の
シーズナルチケットなら
タッチレスで乗れる。
(バスはアプリ画面を見せる必要がある)
さらには
移動手段を統合して提供する
MaaS(Mobility as a Service)
も進んでいるようだ。
ヘルシンキはトラム以外にも
列車・バス・地下鉄・タクシー・シティバイクと
多様な交通手段が揃っているし、
バスとトラム、地下鉄は
MaaSを使わなくても
同じアプリで決済ができる。
MaaSを実現する下地が
出来ていると言えるだろう。
都市部は問題ないが
バスが中心の郊外では
ライドシェアサービスまで含めた
トータルな移動手段の提供に
喜ぶ人もいるかもしれない。
このように交通機関だけを見ても
ヘルシンキがいかにイノベーションが
進んでいるかもよくわかる。
スマートシティの
先端事例だと言えるだろう。